一立タイムズ R2年11月号

宮城県の高校3年生・太陽君が欲しいもののため、新聞配達のアルバイトをしてお金を貯めていました。朝5時からの配達は辛いときもあったそうです。

 

ある日いつものように新聞をポスト入れようとすると、そこには配達少年宛てへの手紙(90歳のおばあさんから)がありました。配達後読んでみると、前日に間違って別の新聞を配られたことが書いてありました。でもおばあさんは誤配を責めるのではなく、違う新聞もたまに読むことは楽しいと、配達少年の太陽君に気を配ったとても温かい内容でした。誤配を販売店に連絡すれば、すぐにいつも新聞を届けてくれますが、太陽君には指導や罰則があることを案じてあえて連絡しなかったそうです。

 

次の日お詫びの手紙を手書きで書き、お礼にハンカチを入れて新聞と一緒にポストに入れました。すると今度はおばあさんの方から、お詫びに対するさらに温かい返信が肉まん・あんまんと一緒にポストにありました。太陽君は、その手紙を涙ながらに読んだといいます。

 

 このことを太陽君がツイートすると40万以上の感動のリツイートあってビックリしたそうです。「禍(わざわい)を転じて福と為す」ということわざがありますが、新聞誤配というミス(禍)から17歳少年と90歳老女の手紙による心温まる交流(福)が生まれました。誰でも犯しやすいミスですが、その後の対応によっては新たな交流や思ってもみなかった良いことが起こります。

 

 日々の生活の中で禍と思えるような出来事でも必ず福に転ずる方法がたくさんあります。学習を通して福に転ずる方法を共に探していきたいと思います。