一立タイムズ R6年6月号

ゴールデンウィーク開け、約2週間前のこと

卒塾生のハルカちゃんが塾を訪れてくれました。前回きてくれたのがコロナ騒動直前の年末で、4月から東京で看護師として働くことが決まった報告でした。それから4年半経ったので、病院での仕事の状況やなどを話してくれるだろうと思っていましたが……

「来週から1年間、オーストラリアへワーキングビザで働きに行くことになったので挨拶にきました」

「?」

話を聴くと、コロナ騒動ど真ん中での病院就職でしたので、現場もてんやわんや、仕事もあまり教えてもらえる状況でもなく、さらに精神的に追い込まれてしまったそうで、看護師の仕事を辞めて海外で別な仕事をすることに決めたそうです。

「いきなり海外での仕事とはとても勇気のいることで、すごいねェ」

「進路を決めるとき、私って、いつも難しい方を選択してしまうのですが……なんででしょう?」

「先生の見方だけど、人生ってどんなことでも両極・表と裏を体験するようになっていると思う。で、ハルカちゃんの場合、先に難しいことを体験するので、後から楽しいことが体験できるようになると思うよ」

と話すと、納得したようでした。

「先生も知っての通り、あれだけ英語が嫌いだったのに、今中学1年の文法から自分で勉強しています」

「ホー、それは凄いねェ。で、英語に対する苦手意識はなくなった?」

「苦手とか考えていません! とにかくこれは、向こうで生きていくために必要で、生活の一部ですから!」

「その意識で、中学高校のときも英語をやっていれば……と思うこともあるんじゃない?」

「そうです。塾生のみんなにも意識を変えると取り組み方も変わるし理解力も違うことを伝えてください」